ぽんこつマンの住む富山のとある街にうまい蕎麦屋がある。連れ合いが日本に来た時に必ず行きたがる蕎麦屋で、ぽんこつマンもその店が打つ蕎麦の味は気に入っている。ただいつ店を開けているかがわからない。店の入り口には確かに定休日や営業時間がはってはあるが、空いているはずの時間に行っても厨房の電気はついているものの入り口に鍵がかかっていて開かない時もあったりした。
蕎麦の季節は新蕎麦が出る季節で、最近は新そばには秋以降に収穫する「秋新」と、初夏から夏にかけて収穫する「夏新」の2つがある。昨年連れ合いがタイから日本に来たのはちょうど秋蕎麦が出ている頃で、一番蕎麦がうまい季節にやって来たのかもしれない。
ぽんこつマンは麺類なら大概好きだが、蕎麦はもっぱら熱いつゆのそばと言うより、冷水で締めた蕎麦を好みにしている。むかし蕎麦が庶民の食べ物であったらしいが、ぽんこつマンが学生時代を過ごした1980年代にはうまい蕎麦の値段は決して庶民の食べ物とは言えないくらい高価になっていた。
ぽんこつマンがバリバリ仕事をしていた1990年代頃には東京では1枚2000円と言う赤坂にあった高級蕎麦屋に人が群がっていたのを思い出す。ぽんこつマンが会社を早期退職してタイに暮らすようになってから日本の居住地は富山の実家にしているが、比較的物価の安い田舎町でも、蕎麦はラーメンやうどんに比べると高価な食べ物になっていると思える。
蕎麦はもともと一人前では量が少なく、大の大人の食事としては2枚くらいは食べる事になる。麺類の中でも蕎麦は健康にも良いと言われるが、それは小食で済ませると言うことも含めての話だと思う。
話を戻そう。ぽんこつマンの連れ合いが日本にやって来た時にぜひ行きたいと言った蕎麦屋は「手打ち蕎麦 竹の子」という店。
店の入口を入るとそば打ちを行うブースがガラス張りで見える。店内を左に行くと奥に厨房があり手前がテーブル席が4つほどある。入り口を入って右側は小上がりになっていたような気がする。ぽんこつマンは既に膝が硬くなっていてあぐら坐りすら辛く、いつもテーブル席を探す。
「手打ち蕎麦 竹の子」はどうも家族経営ぽく、ホールには店の旦那さん(蕎麦職人)の品の良さそうな奥さんと可愛い娘さんが給仕係をしているようだった。店内の装飾は華美ではなくいかにも蕎麦をいただくにふさわしい落ち着いた和風のテーストだ。

天せいろそば 海老と野菜の天ぷら 
鴨汁そば(大盛り)
連れ合いは、天せいろそば(1450円)ぽんこつマンは鴨汁そば(1450円)+大盛り(220円)。ぽんこつマンはそれでも満腹にならず、セイロを1枚追加した。新蕎麦の芳しい香りと、鴨汁の旨味が見事にマッチしていた。連れ合いは天ぷらを塩で食べ蕎麦を食べ終えた後に蕎麦湯を貰い、つゆをしっかり最後まで飲んでいた。
今は9月、東京あたりでは夏蕎麦の新そばが出回る頃、秋蕎麦もそのうち出てくる季節となった。2020年のそばの出来はどうだろうか気になるところだ。今年もうまい蕎麦を食べに竹の子に行ってみたくなった。
