Tinder というマッチングアプリでこれまでアジアの国の女の子と知り合ってきたが、日本語をそこそこ話せるという女の子とマッチしたのは初めてだった。日本に戻っている時にTinder Goldを追加しバンコクに行った時にデートする女の子を探していたのだった。Tinder で知り合った女の子とは必ずと言って良いほどLINEを交換し、メッセージやスタンプのやりとりをしていた。その日本語を話せるという彼女は、バンコクのWASEDAという早稲田大学と関連のある日本語学校に通っているらしく、話すだけでなく読み書きもそこそこできるようで、LINEのメッセージも日本語だった。
当時の彼女の年齢は26歳ということだったがその年の10月に彼女の誕生日が来るのでもう直ぐ27歳になるところだった。それでも彼女の写真からは今も可愛いらしく悪戯好きな少女の面影がうかがえて実年より若く思えた。
彼女は日本のキャラクターが好きなようでLINEのスタンプにも自分の好みが判るモノが多かった。ぽんこつマンはバンコクに着いたらデートしようと言っていて、最初に彼女と出会ったのは彼女が住んでいるラチャダーソイ3に近いエスプラナードというショッピングモールだった。待ち合わせは、19:30 MRT タイ文化センター駅3番出口を上がった所。

ぽんこつマンが住んでいるところからはタクシーが早く着けそうだったので、タクシーに乗った。しかし時間がバンコクの夕方の渋滞の真っ只中だったし、タクシードライバーが少しでも車が流れるWatthana Tham 通りを北に上がってラチャダーピセーク通りへ入ったので通りの反対側にあるエスプラナードに行くために U ターンをしなければならず、ラマ9世駅前のセントラルラマ9まで戻らなければならなかった。
結果的に時間通りには着かないことになり、LINEで到着時間を20:00に変更しなければならなかった。タクシーを降りて待ち合わせの場所に行ったら、ものすごい中国人の団体客がそのあたりを占拠していた。彼女にLINE で連絡をしたら、彼女が後ろからポンと肩を叩いてぺろっと舌を出して笑っている。最初からずいぶん親しげにしてくるので少し驚いた。
まずはお腹が空いているのでエスプラナードの地下にあるレストラン街で食事をすることにした。地下には何軒の日本食レストランがあったが、彼女が選んだのはSHAKARIKI432(2020年7月時点ではエスプラナードには無い?)というバンコク では手広くチェーン店を展開しているレストランだったと思う。
ぽんこつマンはビールそして酎ハイを飲んだ。彼女は刺身をはじめいくつかの料理を取り、食べる前に写真を撮っていた。そのショッピングモールは22:00閉店らしく21:45には店じまいの準備を始めていた。ほんのちょっとしか居なかった感じだが、店を出てGFに上がった。そこにはナイトマーケットのような露店規模の店がひしめき合っていた。彼女はその露店をいくつも巡り、さらに表をへ出てエスプラナードの裏にあるタラート・ロットファイ・ラチャダーのナイトマーケットに行った。そしてそのナイトマーケットにある全ての露店をチェックする。
彼女が興味を示すのは黒い服、スマホケース、おもちゃ。全ての路地を歩いて最後にソムタムを売っている店でコーラとソムタムそれに串にさして焼いた肉を注文した。ぽんこつマンはそこでもビール。そしてその店を出て、エスプラナードの駐車場の最上階に行って、ロットファイ・ラチャダーのナイトマーケットを見下ろせるビューポイントをぽんこつマンに教えてくれた。
ただ、ぽんこつマンには、ナイトマーケットとかで買い物する気はなかったし、中国人の客の多さにうんざりしていた。結局その日ぽんこつマンは、深夜0時くらいにタクシーに乗って帰った。
そして毎日のように彼女とLINE をした。彼女は朝から夕方までBTS チョンノンシーという駅の近くにあるWASEDAという日本語学校に通っていて、その学費をタニヤのカラオケクラブで働いて稼いでいるようだった。最初に彼女と会った夜はバイトを休んで付き合ってくれたようだった。
彼女は、幼稚園児のような話し方をする。ブリッコと言うわけでは無いが、猫のように甘えてくるところが可愛い。彼女の学校は月曜日から金曜日なので土曜日曜の昼間は時間が自由になる。彼女は甘いものも好きなようだったので、日曜日の昼間にケーキを食べようと言っていた。
初めて彼女とケーキを食べに行ったのは、Truly Scrumptiousというケーキカフェ。
彼女はチョコレートケーキを頼んだ。ぽんこつマンも彼女よりも小さい違う種類のチョコレートケーキを頼んだ。日本ではケーキを食べることもよくあるが、タイではケーキはほぼ食べたことがなかった。それはアメリカ並みに甘いケーキが多く、ぽんこつマンの口には合わなかったからだ。その店のケーキもぽんこつマンには甘過ぎた。彼女はぺろりと自分のケーキを食べ切って、「食べないのぉ?」と聞いてきた。「うん、甘すぎるから」と応えたら残りを彼女がぺろりと食べた。
そしてそのケーキカフェを出て向かったのはエムクォーティエ。エムクォーティエでは紀伊國屋に行った。彼女は本を見る訳ではなく、文具売り場で気になる文房具に「かわいい」「かわいーい」を連発する。「何か欲しいものあるの?」と聞いたら「シャープペン」「これ」という。彼女は日本の女子高生や女子大生、OLと同じように文具好きなようだった。「買ってあげる」と言ったら「良いの?」「良いの?」と何度も聞いてくる。「良いよ」と言ったら「コップンカー」と初めてタイ語でありがとうを伝えてきた。
タイのかわいい女の子が「コップンカー」という時は、ほとんどの男はその耳障りの良さにノックアウトされてしまうようだが、ぽんこつマンも明らかにその柔らかい響きに参ってしまった。それ以降、彼女とのデートは彼女が学校を終わった後に食事をして同伴で彼女のバイト先へ出かけることがほとんどになった。
それから彼女は、バイト先をタニヤからスクンビット23に変えた。ぽんこつマンはその新しい店にも何度か足を運んだ。しかし彼女との食事で彼女が指定するのは寿司、刺身、焼肉、で店はしゃかりき432を好んで選ぶ。ぽんこつマンにはしゃかりき432は、値段の割に刺身の鮮度が低く好きにはなれない。焼肉もタニヤにある炭火焼肉432を好んで選ぶ。まるで新興宗教に入信した信者のようにしゃかりき432にこだわる。そういえば最初のデートの時からしゃかりき432だった。タニヤから変わったバイト先もしゃかりき432の社長が経営するCalmというラウンジ(2020年3月にコロナ禍の影響で閉店)だった。ぽんこつマンは彼女のことは今も可愛いと思うが、しゃかりき432にこだわり続ける彼女にはしばらく会わないでおこうと今は思っている。







